スワン・ロジ(株)は三興倉庫の現場業務を担う系列会社。南港事業所は咲洲センターにおける倉庫内作業を受け持って、併せて37,069㎡もの広大な面積を誇る1号倉庫と2号倉庫でお預かりする膨大な量のコイル材（鋼板をロール状に丸めたプレス加工向け材料）や棒材、線材の「安心・安全な保管」と「円滑な入出庫」を実現するために、毎日さわやかな汗を流しています。私のテリトリーである1号倉庫では多ければ1日に100個近いコイル材を扱っていますが、入荷時には事前にもらった入荷明細に基づいて製品ナンバーや数量、寸法等を丹念に照合。天井走行クレーンを操って事前に割り振っておいた置き場所へ移動させて保管し、出荷時には指示書にある所定の出荷場所から荷受けトラックに積み込みます。こういった一連の業務のなかで、ともかく心掛けたいのは作業の安全性。重量物を扱いますので、決められた手順を守り、周囲の声を素直に聞ける“真面目さ”がどうしても求められます。

海水中の塩分による錆を気づかって2号倉庫では大型ファンを回すなど、お預かりした荷が万全なコンディションを保てるよう、三興倉庫は全社的な配慮を尽くしています。私自身も根っから潔癖症であるため、保管中に溜まった埃をブロアーで落とすなどの自分なりの工夫を知らずのうちにやっています。コイル材が整理整頓されていないと気になってしまい、常にクレーンを動かしては美しく配置しなおしています。こんな自発的な小さな努力の積み重ねが、荷を受け取られた際の荷主さんの笑顔につながるのを想像すると、ちょっと誇らしい気分になれますね。三興倉庫では現場で働く個々人の裁量にまかせてもらえる部分がとても多く、倉庫内作業においても各自の持ち場には担当者の個性があらわれます。だから、すっきりと整理されたコイル材は私の人間性の反映（笑）。そんな意味でクリエイティブな要素がある仕事といっていいでしょう。想像以上に「自分で考えること」が多いですよ。

1号倉庫は3人で受け持っていますが、前職でも倉庫業を経験した私は入社時から他のメンバーの仕事にも目を配り、ヤード（保管区画）によって繁忙期がズレることへの対策として相互に助けあう形での「作業平準化」を提案しました。これが倉庫内業務を大きく効率化させた功績を認めてもらえて、入社3年めで早くも主任へと昇格。田中社長からも直々に「引き続きリーダーシップを発揮してください」との温かい言葉を頂戴できました。そのとき、私は三興倉庫の一番の魅力に気づいたのです。現場で汗を流す社員の小さな努力を見逃さず、頑張っている人はきちんと評価してもらえる会社である…と。もちろん、社歴の浅さも、中途採用であることも評価の妨げにはなりません。年功序列色が色濃く若手が評価されにくかった前の勤務先に比べて、人事評価の姿勢は驚くほど公平です。そんな魅力とともに、みんなが仕事に対して本気をぶつける社風も大好きですね。気持ちよく働ける会社だと思います。

国際複合一貫輸送サービス事業者としての三興倉庫は、荷主様に代わって輸送・保管・流通に関わる一切の業務をお引き受けできることで、厚い信頼を寄せられています。咲洲センターにある国際物流部は当社が扱う輸出入貨物に関わる事務的業務全般を受け持ち、輸出入される貨物を保税蔵置所（輸出入手続きが済んでいない貨物を蔵置できる場所）である自社倉庫に保管しながら、その間に通関手続きを済ませられるという三興が持つ業務上の大きな強みを支えています。通関士資格を持つ上司も含めて国際物流部はただいま6人。私自身の仕事は特定の荷主様に関わる輸入品について入荷・出荷ごとに必要となる様々な伝票を作成する業務で、扱う品物は厚板（板厚が6mm以上の鋼板）やコイル材がほとんどを占めます。以前たずさわった国内流通の伝票業務に比べると、国際物流は通関が伴うために時間がかかり、煩雑な面もありますが、馴れればやりがいの多い仕事です。

通関がらみの業務の代表例に、輸出時に必要なACL（船積確認事項登録）を入力してNACCS（輸出入する貨物について税関等に対する手続きを処理するオンライン・システム）で送信する仕事があります。入力事項がかなり多く、馴れないうちは煩雑に思えますが、きっちり間違いなく処理できたときの達成感はとても大きいですね。事務職が性格に合っている人なら、複雑な処理をこなすこと自体を楽しめるでしょう。沢山の貨物が出ていく日は伝票もかなりの量になりますが、それを現場へ手渡して「ありがとう」と笑顔を返してもらえたときの気分は最高。現場作業をなるべく円滑に行ってもらえるよう、入出荷日が未確定の場合なら「決まったら連絡します」のひと言を添えるよう心掛けています。パソコンに向かう時間が多い仕事ですが、誰かとつながりながら社会を動かすお手伝いをしている実感を持てる瞬間も少なくありません。数字を見たり、Excelの操作が好きな人には楽しい仕事だと思いますよ。

仕事上の魅力は、物流業界のなかでは業務のメリハリが比較的はっきりしていて、前に勤めていた食品倉庫に比べると残業が少なく、定時で終えられる日も多いことですね。流通経路もシンプルなので倉庫業界未経験の人でも馴染みやすいと思います。会社全体の魅力のひとつは「風通しのよい社風」です。若手の声も熱心に聞いてくださる田中社長の温厚で柔らかい人柄が反映されているのかも知れません。先輩や上司は偉ぶることのない気さくな人ばかりで、職場内の雰囲気も常にうちとけていて、飲みニケーションも活発ですよ。福利厚生面で特筆したいのは、会社がクルーザーを保有していて花火見物やタコ釣りツアーに無料で参加できること。セレブ気分を味わえます（笑）。さらにハワイにはコンドミニアムを保有。2年に1度に限り無償で利用できるうえ5万円の旅費補助まで付くなんて。業績が安定していればこその手厚さだと感じます。